― ステップ②〜④ 技術的判別要点 ―
② 色・多色性(オープンニコル)
観察条件:光源と試料間に偏光板 1 枚(オープンニコル)
観察対象:繊維固有の色調
|
種類 |
代表色調 |
特記事項 |
|
クリソタイル |
白系 |
– |
|
アモサイト |
茶系 |
– |
|
クロシドライト |
青系 |
多色性あり(南北/東西で異色調) |
※特にクロシドライトは、視野方向で顕著な色変化(多色性)が発現する。


③ 複屈折(クロスニコル)
観察条件:試料前後に偏光板を 1 枚ずつ(クロスニコル)
観察対象:干渉色の強弱
※繊維軸を視野内 45° に傾斜させた状態での比較
|
種類 |
複屈折レベル |
太さ変化に伴う干渉色変化 |
|
クリソタイル |
低 |
灰色 → 白色 |
|
アモサイト等 |
中 |
白色 → 輝度高い白 |


④ 消光特性(クロスニコル)
観察条件:試料前後に偏光板を 1 枚ずつ(クロスニコル)
観察対象:干渉色が消える挙動(=消光)
- 複屈折観察(45°)から、0°/90°に繊維軸を戻した際
光路が遮断され 消光 する - 一般に 直消光 が基本
- 一部繊維では 斜消光 を示す例も存在
※上記 ②〜④は、最終的な**定性判定(種類同定)**において「組み合わせで総合評価」することが前提
(単一特性での断定は不可)
